企業会計原則

正規の簿記の原則

2023年8月4日

正規の簿記の原則とは、正確な会計帳簿を作成することを要請する原則です。

一般原則二、正規の簿記の原則
企業会計は、すべての取引につき、正規の簿記の原則に従って、正確な会計帳簿を作成しなければならない。

正規の簿記の原則を深読み

しかし、企業会計原則が正確な会計帳簿を作成しなければいけないとわざわざ規定しているというということは、当然、その会計帳簿に基づいて財務諸表を作成するところまでを要求しているはずだと考えるのが普通です。

正規の簿記の原則の要請内容

つまり正規の簿記の原則は正確な会計帳簿を作成すると同時にその正確な会計帳簿に基づき財務諸表を作成することの二つを同時に要求する原則だということになります。

  • 正確な会計帳簿を作成すること
  • その正確な会計帳簿に基づき決算書を作成すること

 

正規の簿記の要件

前述のとおり正規の簿記の原則は「一定の要件」に従った正確な会計帳簿を作成すると共にその正確な会計帳簿に基づき財務諸表を作成することを要求する原則です。

この場合にその「一定の要件」とは、企業の経済活動のすべてが網羅的に記録されていること(網羅性)会計記録が検証可能な証拠資料に基づいていること(立証性)、 すべての会計記録が継続的・組織的に行われていること(秩序性)、の3つを指すと一般的に解されています。

  • 網羅性
  • 立証性
  • 秩序性

正規の簿記=複式簿記

なお、この3つの要件を備えてさえいれば必ずしも複式簿記である必要はありませんが、複式簿記以外にこの全ての要件を満たす会計帳簿はありえないことから複式簿記により作成された会計帳簿が正規の簿記の原則にいう正規の簿記に該当すると一般的に解されています。

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