総資産利益率とは
- 総資産利益率とは、当期純利益を総資産(=総資本)で割って算出される指標。
- 総資産利益率は収益性と利益を生み出すための効率性の高さを示す。
- 総資産利益率が高いほどバランスシート全体をより効率的に管理していることを意味する。
- キャッシュフロー経営として近年注目されている分野と強い関連がある。
総資産利益率とは、貸借対照表の総資産に対する損益計算書の当期純利益の割合をいいます。総資産利益率の算式は次のとおりです。
総資産利益率は英語でReturn On Assetsと表記されるため略してROAとも呼ばれます。
財務諸表のサンプルで確認
財務諸表のサンプルを使ってそれぞれどの場所の数字なのかを確認すると次のとおりです。
総資産利益率のイメージ
ちなみに総資産利益率(ROA)の算式のイメージとしては次のとおりです。
事業に投下されている総資産(一番左端の資産)がどれだけの最終利益(一番右端の当期純利益)を産み出しているのかという意味合いになります。
サンプル問題
それでは実際に総資産利益率を計算してみましょう。
答え合わせ
720/3430*100=20.99%
総資産利益率(ROA)の算式のアレンジ
総資産利益率(ROA)の基本算式は上記のとおりですが、少しアレンジして分母と分子にひと手間加えた金額を使用する方法もあります。算式のアレンジの仕方によって財務レバレッジの有効度が明確になるといったメリットもあります。
総資産利益率(ROA)の算式分解
総資産利益率は、売上高利益率×総資産回転率へと分解することができます。このように分解することで総資産利益率を高めるためにはどうしたらよいかが明確になります。
自己資本利益率(ROE)との比較
総資産利益率に類似する収益性分析の指標として自己資本利益率(ROE)というものがあります。両者を比較してみましたので興味ある方はご覧ください。