財務分析には外部分析と内部分析という2つの手法があります。
- 証券アナリスト等、企業外部の人間が対象法人の企業価値を算定等するために財務分析を行う場合(外部分析)
- その会社の財務部門等が管理会計、資金管理の一環として財務分析が実施される場合(内部分析)
外部分析の特徴
外部分析の場合には入手できる情報が限られているのと、証券アナリストのような専門家でない限り高度な分析はできないといった特徴があります。
なお、外部分析を行うためには決算書が一般公開されている必要があります。したがって必然的に外部分析は株式上場していて有価証券報告書が一般公開されている公開会社が対象になります。
内部分析の特徴
それに対して内部分析の場合には、有価証券報告書やIR情報として公開されているものばかりでなく、非公開の情報も詳細に入手して利用可能であるという特徴があります。
しかも上場企業の場合には財務分析を実施するのは通常財務のマネージャーであったりと専門知識も豊富であるため、高度な分析が行われるという特徴があります。
また、例えば国内にも海外にも多数の子会社、関係会社を有する例えばリコー株式会社のような連結グループの場合には、子会社や関連会社の個別財務諸表単位、さらにはそれらを一定のグループごとに集約した事業単位、セグメント単位でも財務分析が実施可能です。
さらに例えばセブン&アイ・ホールディングスのように国内に多数の店舗を展開している会社であれば店舗単位、キャンペーンなどのプロジェクトごと、予算単位ごとにも実施可能です。