安全性分析の指標
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当座比率

当座比率とは、当座資産と流動負債の金額を比較することで企業の短期的な支払能力を判断する指標です。

なお当座比率は流動比率が分子を流動資産で計算するのに対して当座資産を使います。後述しますが当座資産には棚卸資産を含みません。棚卸資産はそれが販売されて代金が回収されるまでは支払能力がありません。したがって理論的には当座比率のほうが流動比率より正しくより厳密な算式であると言えます。

ただし、通常の企業であれば棚卸資産は売上高の1月分相当(詳細は在庫回転期間を参照のこと)、すなわち在庫期間が1ヶ月程度となっています。したがって流動比率のように棚卸資産を分子に含めて計算しても問題ないとも考えられます。


当座比率の算式は以下のとおりです。

当座比率の算式図解



過剰在庫がある場合

前述のとおり、流動比率は棚卸資産を含めて計算しますが通常の企業であれば在庫期間が1ヶ月程度しかないため問題ないとも考えられますが、過剰在庫となっている会社の場合には注意が必要です。

すなわち、黒字倒産した株式会社アーバン・コーポレイションのケースがまさにそれですが、株式会社アーバン・コーポレイションは20年8月に主に過剰在庫を原因として黒字倒産していますが、流動比率を計算すると200%以上ありました。これだけ見ると支払い能力は十分だと錯覚しそうになります。しかし在庫回転期間が655日ととんでもない数字になっていました。このように過剰在庫がある企業の場合には流動比率の計算は全く無意味となるため当座比率を使う必要があります。



当座比率の計算

当座資産と流動負債の金額を入力して計算ボタンをクリックすると当座比率が計算されます。

当座資産 当座比率
流動負債


当座比率と流動比率の比較

当座比率は分子に棚卸資産等のすぐに換金できない資産を含めない点で流動比率とは異なり、流動比率よりより厳密な短期的な支払能力を示す指標となっています。

当座比率は英語でAcid-test ratio、Quick assets ratioと言われ、酸性試験比率という呼び方もされます。

ちなみに当座資産とは具体的に現預金や売掛債権、有価証券など資産の中でも特に換金性の高いものがそれに該当します。



当座比率は100%以上であると支払い能力に問題がないとされ、150%くらいあるとかなり良いと評価されます。70%以下になってくるとかなり印象が悪くなります。



流動資産と当座資産

流動資産とは、おもに1年以内に資金化が見込まれる資産がそれに該当します。(一年基準:one year rule)

さらに、1年以内に資金化が見込まれない棚卸資産などであっても、企業の正常な営業循環過程内にある資産は正常営業循環基準により流動資産とされます。

それに対して当座資産とは、現預金や売掛債権、有価証券など、資産の中でも特に換金性の高いものがそれに該当します。詳細は下記の表を参照ください。



流動資産の部 現預金 流動資産 当座資産
受取手形 流動資産 当座資産
売掛金 流動資産 当座資産
売買目的有価証券 流動資産 当座資産
棚卸資産 流動資産 ×
繰延税金資産 流動資産 ×
その他の流動資産 流動資産 ×
固定資産の部 建物等 × ×
一年以内期限到来満期保有目的債権 × 当座資産


収益性分析

ROA
ROE
売上高利益率
資産回転率
財務レバレッジ
損益分岐点

安全性分析

流動比率
当座比率
現預金月商比率
自己資本比率
固定長期適合率
固定比率
有利子負債月商比率

資金繰り分析

売上債権回転期間
在庫回転期間
インタレスト・カバレッジ

その他の指標

売上債権回転率
在庫回転率
実効税率
配当性向
PBR
PER
EPS




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